やまはあおく、みずはきよく

そこに在るものがあなたにも届きますように 

伝えるということ

 7年くらいのおつきあいになるだろうか?

 

 78歳くらいになる 整体のクライアントさん

 

 去年 旦那さんを亡くしたかた

 

 コロナ禍ということもあり 入院してから 亡くなるまで

 

 ほとんど会うこともできず その時を迎えてしまった

 

 今年 新盆を迎えるにあたり 祭壇にかける布を

 

 嫁入りに作ってもらった羽織をほどいて

 

 綺麗に縫い直して 準備をしたとおっしゃってました

 

 「このね めんどくさがりの私が せめてもの償いと思ってね 

 

 自分で言うのもなんだけど 立派に縫い上げたのよ」

 

 お葬式が終わり 整理をしていたら ご主人の日記が出てきたのだと……

 

  「 そんなね 甘い言葉ひとつも 口にしたことのない主人だったのよ

 

 でもね 日記を読んだら 私のことしか書いてないの

 

 せめて 一言でも 生きてるうちに 聞きたかったわ 不器用なのはわかるけど

 

 ありがとうの一言で 女は報われるのよね 」

 

 それを聞いてて なんだか とても泣けました 

 

 生きているうちに 伝えること 

 

 その時 その時に 伝えなければいけないこと

 

 この手から 取りこぼさぬように 

 

 大切な人たちに 伝えていこう……

 

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